セツブンソウ(Eranthis pinnatifida)とバイカオウレン(Coptis quinquefolia)/キンポウゲ科


セツブンソウ(節分草)

~春のおとずれを告げる花

・2月初旬、ちょうど節分のころに花を咲かせることから、「セツブンソウ(節分草)」と呼ばれます。茎の高さが10~30cm、花が2cm程度の多年草。自生地では群生し、開花すると、小さな花で地面が白くなるほどです。

 

・日本では関東以西の本州、四国、九州、沖縄に分布。

落葉樹林の中などに自生していますが、最近では盗掘や環境破壊のために数が減少し、絶滅が危惧されています。

セツブンソウの花言葉は「微笑み」「光輝」「気品」等。

セツブンソウの花のつくり

花弁は、先端の黄色い部分で、退化して密腺になっています。5枚の白い花びらに見えるところは、花弁ではなく がく片(萼片)です。

花弁の内側に、青紫色のおしべが並び、めしべは 花の中央部に2~5本あり、赤紫色をしています。 

京都府立植物園より(2016年の記事)
京都府立植物園より(2016年の記事)

バイカオウレン(梅花黄蓮)

・山地など林下で生息する高さ4~15cm程度の多年草。

・3~5月頃、梅に似た清楚な花が咲きます。植物学者の牧野富太郎氏が好んだ花としても知られます。

・根茎には抗菌作用のあるアルカロイドのベルベリンが豊富に含まれ、漢方薬として利用されます。

・バイカオウレンの花言葉は「情熱」「2度目の恋」「魅力」「忍ぶ恋」等。

↑オウレン属には いろいろな種類があります。写真はキタヤマオウレン、ヒュウガオウレン、コシジオウレン、オウレン。

バイカオウレンの花のつくり

セツブンソウと同様、バイカオウレンも白い花びらに見える部分は がく片です。小さな黄色い部分が花弁で、密腺に退化しています(上の写真は六甲高山植物園のクイズより)

※参考までに、NHK連続テレビ小説『らんまん』の一週目で、万太郎が「バイカオウレン」と間違えて採った花が「セツブンソウ」です。とてもよく似ています。


※このページの写真は京都府立植物園と六甲高山植物園にて。説明は各植物園の説明書きを参考にしています。


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フキノトウ
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ユキワリソウ
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