クジラ(哺乳類クジラ目)Whale
・ヒトと同じ哺乳類ですが、一生を海の中で過ごします。泳ぐのに都合が良いように、前足や尾がヒレに変わり、他の哺乳類とずいぶん身体の形が違います。
・体毛がなく、代わりに皮膚の下にぶあつい脂肪があり、海の中でも 体が冷えないようになっています。
↑写真はお父さんクジラとお母さんクジラとが、子どものクジラを真ん中に挟み、外敵から守りながら泳いでいるところ(オーストラリアにて)
クジラとイルカ
クジラとイルカは実は大きさで分類されているだけで、同じなかま。一般的にからだが大きいもの(約4メートル以上のもの)が「クジラ」、からだが小さいもの(約4メートル前後より小型のもの)が「イルカ」と 呼ばれます
※例外もあります。クジラやイルカは、分類学的には、カバに近いそうです。
世界中の海には、80種類以上のクジラの仲間が暮らしていると言われ、形や色も様々です。
一番大きなクジラはシロナガスクジラで、体長は最大で約30m、体重は約180トンになるといわれています。
↑この写真は大阪市立自然史博物館が、1990年4月8日に堺泉北港に流れ着いたクジラの死体を、7年かけて骨格標本にされたものです。骨格は全長19mあり、日本近海で採取され展示されているクジラ類では、最大の標本だそうです。
クジラの鼻の穴は、頭の上の方にあり、そこで息継ぎをしています。吐く息とともに、水を噴きあげて、肺呼吸する姿が「潮吹き」と呼ばれますが、「潮吹き」で白く見えているのは、息の中の湿気が冷やされてできた水です。
↓下の写真はスナメリの呼吸孔(位置は似ています)
クジラのなかまは、頭の上の方に鼻の孔があり、息継ぎをします。
↓下の写真はイルカの呼吸孔
クジラはイルカのようなギザギザの歯をもつ「ハクジラ」と、歯のかわりに、くしのような細かい板をもった「ヒゲクジラ」に分かれます。
「ヒゲクジラ」は、ヒゲを使って、海中のオキアミや小魚を こしとるようにして食べます。
スナメリ(哺乳類クジラ目)Finless Porpoise
くちばしや背びれがなく、やさしい瞳で、愛らしい外見で人気者。
「スナメリってイルカ?それともクジラ?」と話題になることがありますが、スナメリは成獣の体長が大きくて2メートル程度なので、大きさでの分類では、4メートル未満にあたり、『イルカ』に入ります。
ただ、広い意味では『鯨類』なので『クジラ』と言ってもまちがいではなく、どちらも正解になります。
日本でも広くスナメリは生息し、北九州から仙台湾~東京湾系群、伊勢湾・三河湾系群、瀬戸内海系群、大村湾系群、有明海・橘湾系群の5つのグループに分類されるそうです。
※スナメリは、瀬戸内海東部では「ナメ・ナメノウオ」、瀬戸内海西部では「ゼゴン・ゼゴンドウ」と呼ばれることもあります。
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