苔テラリウム(moss terrarium)

自分でつくる 小さな森


ガラス等の光が通る透明な容器の中で、湿度を保ちながら、動植物を育てる『テラリウム』。語源は、ラテン語の「terra(テラ/大地)」と「arium(リウム/場所)」を合わせた造語とのこと。容器にふたをして密閉することで、水分が循環し、長期間水を与えなくても、気軽に育てることができます。

コケの花言葉「母の愛」「信頼」にちなんで、母の日や敬老の日のプレゼントとして、選ばれる人もいらっしゃるそうです。


※主に用意するもの:ソイル(土)、コケ、石、ピンセット、ハサミ、霧吹き、水差し

1.土(ソイル)入れ

土はカビの発生をおさえるため、できるだけ清潔で、栄養分のない、粒状の土が好ましいです。

※赤玉土、燻炭(くんたん)等が向いています。苔テラリウム専用のソイル(土)も販売されています。

土は2回に分けて入れます。始めに半分入れ、水をかけて、土を湿らせてから、2回目も同様にします。そして、最後にもう一度、全体に水をかけて、土を湿らせます。

※底に水がたまった場合は、余分な水をティッシュ等でふき取ってください。

2.石を配置

土に傾斜をつけ、奥を高く、手前を低くします。

階段を作りたい場合は、薄い石を少しずつずらして重ね、階段状に積み上げます(階段の隙間にヤシの繊維や粘り気のある土を埋めると、より安定します)

自分好みの森や庭、渓谷や川などをイメージしながら、石を配置します。ここがデザインの土台になるので、配置はじっくり考えてください。

↑これは縦長の容器に、石を3つ置いて作ったものです(階段がありません)

3.苔を植える

ここでは6つの苔(ホソバオキナゴケ、タマゴケ、ヒノキゴケ、ホウオウゴケ、オオカサゴケ、コツボゴケ)を使用しています。

コケを少量ずつピンセットでつかんで植えていきます。コケを立てるようにピンセットでつまみ、真上から差し込むようにするのがポイントです。

※コケは空気中の湿度で育ちます。密集している方が湿度が保たれ、育てやすいので、大きく隙間が空かないように注意して、コケを敷き詰めていきます。

できあがり

全体に霧吹きで水をかけ、ふたをしたら完成です

※完全に密閉すると、水滴がつきやすいので、ふたに小さなシリコン等をつけて浮かせ、通気できるようにすると便利です。

縦長の容器だと、こんな感じになります。

うまく育てると、1~2年後、苔が育って、青々とします。



育て方

置き場所は直射日光が当たらない比較的明るい場所がおすすめ。高温に弱いので、特に夏場は涼しい場所に置くようにします。水やりは2~3日に一回ぐらい、霧吹きで土が湿る程度が目安です。

たまにふたを開けて、換気してあげてください。もし苔が伸びすぎたり、茶色くなったりしたら、その部分をハサミでカットします。

※ミニチュアについて

小動物や家等のミニチュアを置く人もいます。ご自宅にあるフィギュアやオブジェが使えますし、テラリウム専用のミニチュアも販売されています。

↑まっくろくろすけのミニチュアを2つ置いてみました



※このページの苔テラリウムは、「蘚苔屋(せんたいや/大阪府寝屋川市)」のお二人にご指導いただきました。土日限定で苔テラリウム教室を開催されておられ、様々なコケを見ながら、詳しいお話を伺うこともできます。(2022年9月現在)


※テラリウムのイメージ作りの参考に、山の写真は別ページにあります

山の写真集
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屋久島の写真集
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木の実の工作
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